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★気まぐれ歌集 |
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R04 |
ウクライナかわいそうねと妻の言う黙りておりぬ訳はなけれど |
岡本公純 |
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R04 |
コロナ禍に三百名山阻まれたり七座を残し紀行の旅へ |
コロナ治まらず |
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R03 |
ぎゃあと叫ぶ娘の声に駆け込めば体重計の上に居ました |
藤山 幸代 |
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R03 |
ワクチンをヴァイオリニストは腰に打つ腕も楽器の一部であれば |
住吉 和歌子 |
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R03 |
寒も暑も風雨の朝も只管に登る背を押す万日回峰 |
裏山毎朝登山 |
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R03 |
雨の日の裏山登山の一興に長靴買い込み梅雨入りを待つ |
やゝ子供気分 |
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R03 |
夏山より戻りたる子のリュックあり刑期終え来しごとくしずかに |
栗木 京子 |
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R03 |
戦友の如きPC遂に逝き生意気顔の新兵来れり |
空色から黒へ |
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R02 |
振り向かば反省多き事ばかり前のみを見て山道行かん |
対馬白嶽にて |
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R01 |
焼山の瓦礫の道を耐え抜いた脚よ湯舟にのさばり返れ |
新潟笹倉温泉 |
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R01 |
折にふれマグマ噴き上げ手直しす、火山は神の未完の造形 |
御嶽、白根山 |
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R01 |
廃線の未練を託つ停車場に健さん偲ぶ黄色いハンカチ |
夕張の街にて |
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H31 |
冬枯れの縦走路ゆく猛者どもの溜め息誘う蝋梅の妖花 |
六甲山系縦走 |
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H30 |
山を巡り山に学ぶを人生の最終章と踏み締め行かん |
三百名山巡り |
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H30 |
天を突く八千峰の尖端が輝きを増し八十路を迎う |
ヒマラヤにて |
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H29 |
山帰りの搭乗機待つ黄昏れは越後の美酒が五臓六腑に |
新潟空港にて |
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H29 |
日の昇るは水越峠を越えたらし寒の峠も越えたかに見ゆ |
須磨の展望台 |
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H29 |
鶯の初音聞いたと口々に声弾ませる今朝の浦山 |
須磨の浦山上 |
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H28 |
八十里「峠」見下ろす守門岳に腰抜け武士の呻く風音 |
河合継之助 |
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H28 |
狼は大神なりき太古より鹿いのししや猿を統べたり |
武甲山にて |
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H27 |
春眠の虫の目覚めを誘うごと雨水の庭に水仙灯る |
雨水の庭 |
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H26 |
刈入れの進む眼下の蒲生野に野焼きのけむり透けてたなびく |
箕作山にて |
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H26 |
いま越えしは奥崖道の最終章、関西百の完登果せリ |
五大尊岳にて |
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H26 |
筑波嶺の岩場に収まる三世代今年も残せた夏のアルバム |
筑波山にて |
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H25 |
海の色白く耀よい釣り小舟あまた浮かびて鱚の季節へ |
鉄拐山にて |
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H25 |
堂々の穂高に槍に息を呑み常念岳にしばし蹲踞す |
常念岳にて |
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H24 |
如月の紀州の海の光る見え矢筈ヶ岳に春が兆せリ |
矢筈岳にて |
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H24 |
名峰に一期一会の想い込め松虫草笑む雪倉を行く |
雪倉岳にて |
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H24 |
奥山に「熊出没」なる表示あり「人出没」と記すべき処か |
三室山にて |
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H23 |
今ぞ思う脱脂粉乳コッペパンさんまタイムの日暮れの空腹 |
戦後の思い出 |
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H23 |
夏末の富山地鉄は立山のオニヤンマ乗せ街場に着きぬ |
登山帰りに |
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H28 |
北穂高小屋を雪より掘り起こし麓まで来た春に備える |
西元 静香 |
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H28 |
思い出を心にしまい歩き出す終わりはきっとはじまりだから |
森 菜摘 |
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H27 |
転ぶまで転ぶことなど考えず前のめりして幼は歩む |
中村 登紀子 |
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H26 |
はざかけのキビを揺らして下栗の風帰り行く大きな空へ |
磯前 睦子 |
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H23 |
初雪の利尻の富士の峰越えて白鳥三羽沼に降り立つ |
藤林 正則 |
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H22 |
冬晴れの谷川岳の耳二つ虚空に白き光をはなつ |
笛木 力三郎 |
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H23 |
妹の笑顔の寝顔かわいくて歯磨きしているパパまで呼んだ |
松田 梨子 |
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H24 |
いいことがあったらママのいなりずしいいこと起こる前から準備 |
松田 わこ |
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